会社に行く日の朝は、辛い。起きたくない。
それは、人間関係とか仕事内容とか、何かが原因で会社が合っていないということ。
無駄の多いつまらない仕事、パワハラ上司に時間を費やし、心が疲弊する。
こんなとき、最近話題の「FIRE」という言葉が頭をよぎります。
精神的に潰れる前に1つFIREという目標があると、心の持ちようが変わってくるかと思います。
FIREに過剰に期待はできませんが、 その実現に毎日1歩ずつ近づいていると思うと、その過程は楽しいものです。
「FIREってそもそも何?」
という方に楽しく分かるリベラルアーツ大学の両学長の動画を紹介します。
この動画から私が考えたことをまとめてみたので、参考にしていただけると嬉しいです。
FIREって何?
FIRE = Finantial Independent Retire Early
単純な日本語訳は、「経済的自立 早期退職」です。
早期退職は労働を辞めることです。一般的には定年前に退職することを指します。
学校を卒業後、就職もしくは自営業で自分の生活費を稼ぐこと、というのが経済的自立の一般的な考え方です。

ただし、病気で働けなくなったり、会社が破綻したりしたら収入はストップします(泣
食べていくためには、労働を続けなくてはいけない。
勤務先で、サイコパス上司&同僚と付き合わないといけないしても。。
転職や部署異動をしても、その先での人間関係や労働環境が自分に合うかは分からない。

「働かなくていい権利」を手にしたとき、本当の経済的自立は達成されたといえます
FIREの経済的自立とは?
経済的自立の定義として、この記事では資産所得が生活費を上回る状態のこととします。
持っている資産からの収入のことで、投資の運用益や配当金のことをいいます。
例えば、100万円を年利5%で運用できた場合、5万円が資産所得になります(税金等考えない)。
例えば、月の資産所得が20万円。
家賃や光熱費、食費などの月の生活費が20万円。
この状態になったら、資産所得≧生活費なので「働かなくていい権利」を獲得し、経済的自立を達成したといえます。

働かなくても資産からの所得だけで生活できる!
なので、月100万円の資産所得があったとしても、生活費が月200万円の場合は、経済的自立を達成しているとはいえません。
持っている資産を減らさず、運用益や配当金からの資産所得だけで生活できること。

コップに入った水は飲まないで、コップからあふれた水だけを飲んでいる感じですね
FIREの種類
経済的自立は、資産所得が生活費を上回っている状態のこととしました。
この生活費は、基礎生活費とゆとり費の2つに分けることができます。
家賃、水道光熱費、通信費、通院費、日常の食費など、生きていくのに必要な支出
旅行、リッチな外食、趣味など、なくても生きていけるけどあったら楽しい支出
この基礎生活費のみを上回っているか、さらにゆとり費を上回っているか、ゆとり費の補填の仕方で4つのFIREの種類があります。
FatFIRE(資産規模5億~)
基礎生活費とゆとり費を資産所得が上回っている状態です。
働かなくても贅沢し放題の生活ができます。
達成するには給与所得のみならず、事業で1発当てて大成功するか、高いリスクを取った投資で大成功する必要があります。

これぞお金持ち!
羨ましいけど、現実離れしている感があります。。
LeanFIRE(資産規模2,000万円~5,000万円)
基礎生活費のみを資産所得が上回っている状態です。
生活費=基礎生活費のみの場合、経済的自立を達成できます。
そのため、ゆとり費ががなくても楽しく生きていける人向けです。
自由な時間を手に入れることが大事で、贅沢は望まないスタイルですね。
達成にするには、例えば、月7万円ずつ20年間年利5%で積立し続けると約2,800万円となります(楽天証券の積立かんたんシミュレーション で計算)。


頑張れば達成可能という意味で、現実味と魅力がありますね
SideFIRE(資産規模2,000万円~5,000万円)
基礎生活費のみを資産所得が上回っている状態です。
ここはLeanFIREと同じです。
ゆとり費の部分は、自分の好き・得意を活かした個人事業で賄います。
SideFIREのSideとはサイドビジネス=副業のことを表現しています。
基礎生活費の部分は資産所得で担保されているため、万が一嫌になったらやめても生活する分には困りません。

月5万円から10万円でも稼げれば、大人のお小遣いとして大満足です
BaristaFIRE(資産規模2,000万円~5,000万円)
基礎生活費のみが資産所得を上回っている状態です。
ここはLeanFIREと同じです。
ゆとり費の部分は、個人事業で稼いだSideFireと異なり雇われのパートタイム労働で稼ぎます。
基礎生活費の部分は資産所得で担保されているため、万が一嫌になったらやめても生活する分には困らない部分もSideFireと同じです。
雇われの従業員として働く場合、健康保険や厚生年金保険に加入できる場合があります。
ここは他の種類のFIREにはないメリットとも考えられます。

健康保険や厚生年金保険の保険料の一部を企業が負担してくれるのは有難し
健康保険・厚生年金保険の加入対象はこちらです(参照元:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内|日本年金機構 )。
- 従業員数が101人以上の企業(令和6年10月~従業員数が51人以上の企業)
- 週の労働時間が20時間以上
- 賃金が月額8.8万円以上
- 2か月を超える雇用の見込みがある
- 学生ではない

個人事業に興味がない場合、月10万円程度稼ぐためにゆるく働くのは現実的な選択肢!
【番外編】コーストFIRE(資産規模1,000万円~)
これまでのFIREはどれも資産規模が2,000万円以上で遠すぎる!
そんな時には、通過地点を置くことで目標到達までに息切れすることを防ぐことができます。
そこで紹介するのが、コーストFIREという考え方です。
両学長がコーストFIREの解説動画を出しているので紹介します。
コーストFIREは、以下の状態です。
- 退職後の生活のための種銭を最優先で貯めて、投資にまわす
- その後稼いだお金は使ってOK(労働は続ける)
例えば、「60歳時点で3,000万円欲しい」という場合、35歳までに1,000万円貯めればOKということになります。
理由は次のとおりです。
年利5%で1,000万円を35歳から60歳までの25年間運用すると、約3,400万円になるからです(アセットマネジメントOne株式会社の資産運用かんたんシミュレーションで計算)。

労働は続ける必要はありますが、60歳以降の生活が確保されたことは大きいと考えます。

ここで良しとするか、さらにその先に進むかの選択権を手にしたことになります
FIREにはいくら必要?
どれくらいの資産が必要かどうかは人によります。
基礎生活費やゆとり費は、人によって異なるためです。
それでも基礎生活費が小さければ小さいほど、FIREに近づけることは直感的に理解できます。
生活費が1年間で200万円の時はいくら必要?
生活費が1年間で200万円の場合、1年間の資産所得が200万円以上あればよいということになります。
例えば年利4%で運用できるとします。
なお、今回は税金等は考えないとします。
その場合、必要な資産x万円は、
4% : 200万円 =100% : x万円となるので、
x万円=5,000万円となりました。

5,000万円が経済的自立を達成し、自由を買う金額!
ただし、全資産を投資するのはリスクの取り過ぎなので、これに加えて現金が必要になります。
実際の利回りも、常に4%にはなりません。
暴落して、投資していた資産が一時的に50%程度減少することもありえます。

利回りも暴落にぶち当たることも、自分でコントロールできるものではないですね
これでも構わず4%のお金を引き出すには勇気がいりますね。
資産が減る一方なのは、人間の性としてストレスを強く感じるからです。
ということで、資産所得だけで生活費を賄うのは現実的には難しい時もある。
足りないときは、一時的に何らかの形で働いて補填しよう、と柔軟に考えるのが現実的だと思います。

労働で生活費を補うのは経済的自立とはいえませんが、まあそんなものです
今、できることは?
まずは「貯める」ことから始めるのが第1歩だと思います。
- 給料が入ったらその一部を先取貯蓄する。
- 基礎生活費の部分では、家賃、水道光熱費、通信費、保険の見直しで削減できる部分は削減する。
- ゆとり費の部分では、「自分の心が豊かになれるか」の基準で購入するか判断する。

貯金をして、その中の余剰資金でインデックス投資などを始めましょう!
投資はしないといけない?
投資をしていない場合、資産所得ではなく貯金を崩しながら生活費を賄うことになります。
この場合、自分の資産が目減りしていくのは受け入れ難いことです。
そのため、原則資産所得で賄う方針の方が精神的に安定するとは思います。

資産所得で生活費を賄うのがFIREの経済的自立の条件
FIREまでの時間を短くするには?
「10~20年かかるFIREを何とか短縮できないものか」、とはFIREを目指す皆が一度は考えることです。
利回りに関しては自分でコントロールできません。
そのため、固定費の見直しが終わったら、入金力を上げるために収入を上げることが現実的です。
例えば、転職をして収入アップをする、副業で稼ぐ等です。

好景気・不景気の波を何度か乗り越えて、焦らず資産形成していきましょう
自分の今の方針
私は、BaristaFIREとSideFIREの組み合わせを考えています。
働くことで、人の役に立つのは好きです。
必ずしも、会社に行きたくない=働きたくないではないです。
SideFIREのサイドビジネスが見つかるまでは、BaristaFIREで週5日より少ない労働+試せることは試してみるスタイルが良いと考えます。
あくまで「今」の方針で、将来は変わる可能性も大いにあります。
どんなFIREを目指すか、あるいは目指さないかは人それぞれの自由です。

色々批判を受けたり、そんなの無理だと言われたりするFIREですので、自分の頭で考え抜くことが大事ですね
最後まで読んでくださり、有難うございました!
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