大学職員からフリーランスの漫画になったばかりの杏樹先生。税金?確定申告?不安!何も分からないというレベル。そこに税理士の大河内薫先生が登場して、税金のことを教える、という形で、私たち読者も杏樹先生と一緒に成長する、という漫画です。
「大河内薫先生って?」という方のためにYouTubeのリンクを貼っておきます。
税金のことを分かりやすく優しく解説してくれるイケメン税理士です。
お金の世界は知らないと損をする残酷な世界です。自分の資産を守れるのは、自分だけ。
あなたにとって得する制度があっても、親切に「あなたはこの制度の対象ですよ」、とは誰も教えてはくれません。
難しい話が分かりません、という方も大丈夫です。漫画形式で読みやすいです。
この本の主人公の杏樹先生も、最初は青色申告会(青色申告の仕方の説明会)で居眠りをしているような方でした。この本のターゲットはそんな人向けだともいえます。
この記事では、本書の第1章の中からフリーランスでも会社員でも、知らないとヤバイと思った3つのポイントを紹介します。
会社員の方は、引き出しにしまい込んだ給与明細や源泉徴収票を是非確認してみてくださいね。
フリーランス(と会社員)が納める税金
本書では、所得税、住民税、事業税、消費税が取り上げられていました。名前は聞いたことあるのではないでしょうか?
ここでは、所得があれば誰もが必ず納める所得税、住民税について書きます。事業税、消費税は稼ぎが増えたら払う税金なので、ここでは割愛します。
給与天引きだとあまり痛みを感じない方もいるかと思いますが、毎月の給与明細でどれだけ支払っているかは確認することをお勧めします。
お金がどんどん国に吸い取られる~(泣)
おかげで、警察やごみ収集といった行政サービスが成り立つのですが
社会保険料って何?
社会保険とは、病気や老後などのリスクに備えるための公的な保障のことです。
国民が支払う保険料により、賄われています。
医療保険、年金保険、介護保険などがあります。
- 医療保険;病院で総医療費の3割の負担で治療が受けられる。
- 年金保険;65歳以上になると、年金がもらえる。
- 介護保険;65歳以上で介護が必要になったとき総介護費の1割負担で介護が受けられる。 40歳以上になったら保険料を納める。
ここでは医療保険と年金保険を紹介します。
フリーランスが入る主な保険は、医療保険が国民健康保険で、年金保険が国民年金です。
会社員が入る保険は、医療保険が健康保険で、年金保険が厚生年金(+国民年金)です。
自治体によって、国民保険料は変わります
フリーランスになったら、安い所に引っ越すのもあり?
またお金が吸い取られる~(泣)
おかけで、気軽に病院にかかれたりするのですが。
国民健康保険を安くする方法がある?
国民健康保険料は、前年の所得が多いほど、支払う保険料も高くなります。
所得300万円のフリーランスの場合
保険料の目安は月々約2万5,000円(国民年金と合わせると月約4万円!)
本書で紹介されている国民年金保険料を安くする方法を3つ紹介します。
①扶養に入る(収入が少ない場合)
家族や配偶者の「健康保険」に入れると、支払う保険料が0円になるので一番お得です!
②国保組合に加入する(職種が該当する場合)
本書でのお勧めは、「文芸美術国民健康保険(文美国保)」です。
リンクを貼っておきます。
保険料は所得に関係がないため、国民年金保険より安くなる場合があります。
令和4年度の保険料
- 組合員 1人月額 21,100円
- 家 族 1人月額 11,600円
- 介護保険料 (満40歳から64歳までの被保険者) 1人月額 5,200円
国民健康保険と文美国保 のどちらがお得になるかは、シミュレーションが必要です。
③会社員の時の健康保険を任意継続する(原則2年まで)
保険料は、会社が払ってくれていた分も自己負担なので、実質2倍の保険料を支払うことになります。
国民年金保険が高すぎるため、任意加入の方が安くなる場合があります。
どちらが安くなるかの計算は難しいため、役所か住んでいる地域の全国健康保険協会へ問い合わせをしましょう!
注意点として、任意継続する場合、退職翌日から20日以内に加入する必要があります。
会社員からフリーランスになる前にやること
杏樹先生のように何も分からないままフリーランスになる前に、会社員の内にやっておいた方が良いことがあります。
レシート・領収書:開業前に使った仕事関連の経費は、後々「開業準備費用」として確定申告に反映できるようです。
会社員からフリーランスになると、信用が著しく低下するため、クレジットカードや引っ越しの契約が必要です。これは何となく分かっていましたが、信用があるのは自分ではなく会社という真実が突きつけられる辛い現実です。
なぜ名刺?:作成にかかった費用は経費にできるとのことです。また作るチャンスを逃さないため。
開業したらやることリストは次の2点が紹介されていました。
なぜこの手続きが必要なのか分からない場合、是非本書を読んで理解していただきたいです。
まとめ
この記事のまとめです。
ここに書いたことを「1つでも知らなかった。」、「もっと詳しく知りたい!」という方は本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
ただ結論を知れば良いのではなく、本書を読んで、なぜそうするのかも含めて知ることが大事です。
税金のことを知ることが、税金にびびらずに行動できるようになる近道です。
最後まで読んでくださった皆さんに幸あれです!
大河内薫先生の新作「お金の守り本」は、こちらの記事で紹介しています!
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