S&P500やオールカントリーのようなインデックス投資に興味を持った投資初心者の中には、以下のような悩みを持つ方がいると思います。
- 投資を始めてみたいけど、月に3万円も投資にまわせない
- 値動きが怖くて最初から月に3万円も投資する勇気がない
- でも月数千円の少額投資ではやる意味がない気がする
結論からいうと、少額の積立投資にも意味があると考えます。
そこで、この記事では少額投資のメリットとデメリットを紹介します。

少額投資で期待できることとを知り、的外れなことにならないようにするのが良いですね
少額の積立投資のメリット
少額なので得られる収益は小さいですが、お金を「増やす力」を身に着けることができます。
お金が働いて増えることを体感できる
例えば、下図は毎月3,000円を10年間、年利5%で積立続けた場合のシミュレーションです。

元本は36万円、運用益は10万5,847円となります。

バカにできないお金ですが、そんなものか、という感じですね
ここで大事なのは、運用益の大きさよりも「お金が働いて増える」というのを体感することです。
数万円でもお金が増えたら嬉しく感じるもの。
この体験をきっかけにして、もう少し家計を改善できないか、転職や副業で収入を増やすことはできないか、など自分のお金に興味を持つきっかけになるはずです。
自分のリスク許容度が分かる
少額投資でも、頭で考えるのと体験するのとでは雲泥の差があります。
実際に値動きを体験してこそ分かることがあるからです。
少額投資とはいっても、数百円ではなく数千円以上のなくなったら痛みを伴う金額であることが大事です。
下落の時でも「これくらい大丈夫」と想定していても、実際経験すると「結構ドキドキする」などと感じるはずです。
ここでいきなり全資産を投資に回していたら、本当に耐えられなくなるかもしれません。
自分のリスク許容度をは実際に投資を始めてみないと分からないものです。

何事も致命傷にならないことが大事です
そのためには、小さく始めることは有効です
暴落の影響が小さく、規律ある投資習慣を身に着けられる
米国の有名な株価指数、S&P500の140年チャートを下図に示します。

長期にわたり右肩上がりを続けてきていますが、チャートの所々でガクッと下がっている箇所があるのが分かります。
20年以上となる長期投資では、このような暴落を避けることはほぼ不可能です。
リーマンショックのような暴落が起きると-50%くらいの下落を経験します。
100万円なら50万円
1,000万円なら500万円
しかし、
10万円なら5万円
精神的なダメージは少額投資の方が少ないです。

くらうダメージが少ないので、狼狽せずに続けられるはずです
長期投資で大事なことは、暴落が起きてもいつもと変わらない投資をすることです。
下落するたびに狼狽売りをしていては、資産は少しも増えません。
少額から始めることで暴落が起きても狼狽せず、規律ある投資を続ける習慣を身に着けられます。
値動きに慣れて家計にも余裕ができた時から、より多くの金額を投資に回すことも可能です。
最初は値動きに慣れるために少額からスタート、慣れてきたらリスク許容度の範囲で積立額を増やしていくのが良いと考えます。
少額の積立投資のデメリット
少額なので得られる収益も少なく、お小遣い程度です。
早く資産形成をしたい場合には不利
下の図は左側から毎月3千円、3万円、30万円を10年間年利5%で積み立てた時のシミュレーションです。
最終積立額(元本+運用益)は、左から47万円、466万円、4,658万円です。
運用益は、左側から10万円、105万円、1,058万円となりました。


資産運用は規模の世界
運用する金額が大きいほど、複利の効果もまた大きくなることが分かります
暴落時のダメージが少ないということは、上昇時に受け取れる収益も少ないということ。
リターンについては、自分でコントロールできません。
長期投資なので、早く始める程有利ですが、これも投資を始めた後はコントロールできません。
自分でコントロールできるのは、倹約もしくは収入を上げて投資に回すお金を増やすこと。
「入金力」という言葉があるように、投資において資産形成スピードを上げるには元本の大きさが大事になります。
なので、早く資産形成をしたいという場合、少額投資は不利であることになります。

早く資産形成したい場合不利だから少額投資が無駄とはなりません
ここは分けて考えることですね
まとめ
この記事では、「少額の積立投資は意味がないのか」という疑問を解決するため、少額投資のメリットとデメリットを紹介しました。
- お金が働いて増えることを体感できる
- 自分のリスク許容度が分かる
- 暴落の影響が小さく、規律ある投資習慣を身に着けられる
- 早く資産形成をしたい場合には不利

投資のスタートとして、少額投資は良い経験を蓄積できます
後から投資額を増やすこともできます
致命傷を避けるために、小さく始めてみることですね
最後まで読んでくださり、有難うございました!
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