経済的自由を勝ち取るための必読書!
次のような願望や疑問を持っている方は、本書を読むことで、その解決の糸口を手にすることができます。
お金持ちになりたい
お金を貯めることに何の意味がある?
投資で利益を出すのに大事なことは?
この記事では、本書を読んで、上記3つの点から知っておいてほしいことと、私の考えを紹介します。
記事を読んで、興味を持たれた方は、本書を手にしてみてくださいね。
ウェルスとリッチは違う?

「お金持ちになりたい」という願望=「たくさんのお金を使いたい」ということかもしれません。
ここで、私達は、ウェルスとリッチの違いを知らなければいけません。
この違いを知らないことが、思わぬお金の判断ミスを引き起こすためです。
お金持ちであり続けられる人と、お金持ちになっても資産をすぐに失う人くらいの差をもたらすこともあり得ます。
- 他人の目には見えない
- 使われていない収入(購入しなかった高級車、家)
- 将来的に今より多くの物を買う選択肢や資産形成をもたらすことがある
- 自由な生き方を実現することができる
(リベラルアーツ大学の両学長を勝手に想像しました。)
- 現在の収入が多く、それを使って贅沢な買い物をしていること
- フェラーリなどの高級車に乗っていたり、大きな家に住んでいたりします
- 自らお金持ちだとアピールする場合もあります
(じゃらじゃらの銀のネックレスつけていたやさぐれ時代の両学長を勝手に想像しました。)
両学長について詳しく知りたい方は、こちらにYouTubeへのリンクを貼っておきます。
私たちは、その人が乗っている車や家などの持ち物を見ることはできます。
一方、その人の貯金額やどんな資産を持っているかは、目にすることはできません。
世の中には、地味に見えても実は裕福な人や、裕福そうに見えて破綻寸前の人がいます。
見た目だけでは、その人の成功の可否は分からないということです。
私も以前は、高級車に乗って、豪邸に住んで、バスローブを身にまとい、片手にワインを持っている人が成功者だと思っていましたが、そうではないのですね。
(なお、世の中には、ウェルスであり、かつリッチな方もいます。)
富を築くには、資産を容易に取り崩さない事、つまり貯金が必要です。
それでは、貯まったお金は何の役に立つのでしょうか?
お金がもたらす最高の配当「自由」

「お金の最高の配当が自由?意味が分からない。」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
例えばですが、今の職場に不満がある方には、働かなくてもいい「自由」があるのは魅力的ではないでしょうか。
どんなに高い給料よりも、どんなに大きな家よりも、どんなにステータスのある仕事よりも、
「好きなときに、好きな人と、好きなことができる」生活を送ることが人を幸せにする、と本書には書かれています。
それを実現する道具が「お金」になります。
少額の蓄えがあれば、病気で数日休んでもお金の心配をしなくて済みます。
生活のために1日も仕事を休めない状態と比べれば、蓄えによる安心感は大きいですね。
さらに多くの蓄えがあれば、今の仕事を解雇されても、次の仕事を慌てて探す必要はありません。
上司の顔色も怖くなくなります。
自分の好きなタイミングで退職することも可能になります。
より良い仕事に就くチャンスを待つ余裕も生まれます。
一方、どんなに好きな仕事でも、自分でコントロールができないと辛いものになります。
例えば、著者の場合、働きたかった投資銀行でインターンシップをする機会がありました。
しかし、そこは人間の限界を超える異次元の労働環境でした。
まず、常人には耐えられない激務の上、深夜0時前に家に帰れるのが贅沢だと考えられていました。
「土曜に出社しないものには、日曜に席がないものと思え」というカオスな習わし。
仕事の内容自体は、著者は好きだったそうです。
しかし、働いている間=起床している間、上司の奴隷となるのです。
これほど惨めな経験はなく、インターンシップの期間は4か月ありましたが、1か月しかもたなかったそうです。
例え、好きなことであっても、自分でそのスケジュールをコントロールできなければ、嫌いなことをしているのと同じです。
少額の貯金をする度に、私達は誰かに奪われていた人生の時間を取り戻すことになります。
この時間がなければ、目の前のどんな不運(合わない労働環境など)も受け入れざるを得なくなります。

お金なくして自由無し!納得いかない部分もありますが、確かに現実です。
しかし、時間的な余裕があれば、不運を避け、良いチャンスが巡って来るのを待つ選択肢が持てます。
お金は、それで何が買えるかという「モノ」に着目されがちですが、自分の人生という「時間」こそがお金で手に入る最高の価値といえます。
そのため、住宅や車など特定の目的がなくても貯金はするべきです。
その「目的のない貯金」が、あなたに「自由に人生を生きる」という選択肢を与えるからです。
私はだいぶ前に、「今したいことがなくても、将来何かしたいときが見つかったときのために貯金をしなさい」という言葉を別の本で目にしました。
それで何となくは貯金はしていたのですが、「お金が自由に生きるという選択肢になる」、という考え方を初めて知ったときは目から鱗でした。
バフェット氏の成功は、10歳から優れた投資家であり続けたこと

投資の神様として世界に名をはせるウォーレン・バフェット氏。
彼が、巨万の富を築いたのは、年率平均22%の驚異的な複利運用によるものと一般的には思われています。
(なので、年率22%以上を謳っている投資商品は、詐欺だと思ってほぼ間違いないでしょう。)
しかし、実際の成功の鍵は、10歳から現在まで75年以上の間優れた投資家であり続けたという「時間」です。
バフェット氏の純資産は845億ドル(8兆4500億円!?)
本書によると、そのうち815億ドルは、60歳半ば以降に増えたものだそうです。
要するに、資産のほとんどは60歳半ばに増えたということになります。
バフェット氏は10歳から投資を始め、30歳の時点で、純資産は現在の価値で930万ドルに達していました。
もし、バフェット氏が別の人生を歩んでいて、30歳の時点で純資産2万5000ドルから投資を開始したとします。
年率平均22%の驚異的な複利運用を60歳まで続けて、引退した場合、その純資産は1190万ドル(11億9000万円くらい)です。
845億ドルの99.9%も少ない純資産しか保有していないことになります(それでも円換算で億越えかい!とは思いますが)。
10歳から投資を始めた場合と、30歳から投資を始めた場合のバフェット氏の純資産額を棒グラフにすると、このようになります。

もはや、30歳から投資開始した場合が見えません。
バフェット氏の投資の技術が優れていることは、間違いありません。
ですが、最大の成功の要因は、10歳から75年以上の長期間にわたって投資をし続けたことです。
「時間」をかけることが、複利の威力を発揮させることにつながります。
良い投資というのは、巨額のリターンを得ることではありません。
巨額のリターンは、たいてい一度きりで、二度三度手に入れることが難しいためです。
そのような巨額のリターンが得られる投資手法は、それだけ振れ幅(リスク)が大きく、資産を大きく減らし、巨額の借金すら抱える場合があります。
良い投資というのは、そこそこのリターンを繰り返し何度も手に入れ続けることです。

投資で大事なことは、「利回り」<「入金したお金」<「投資した時間」なのですね!
複利の力を引き出す最重要のアドバイスは「黙ってじっと待て」です。
投資による運やリスクをなくすことはできません。
しかし、時間をかけることで、望む結果が手に入りやすくなることは事実です。
私も約1年前から、みんな大好きS&P500に連動する投資信託などを積立し始めました。
15年から20年以上投資を続けていれば、投資している資産が50%以上下落する暴落も経験すると思います。
また、日本円をドルに変換して投資するため、円高ドル安といった為替の影響も受けます。
このようにリスクを大きく感じた時は、また本書を読み返して冷静さを取り戻したいと思います。
まとめ
この記事の内容をまとめます。
- お金持ちを目指す前に、ウェルスとリッチの違いを知る
- 「目的のない貯金」が、あなたに「自由に人生を生きる」という選択肢を与える
- 複利の力を引き出す最重要のアドバイスは「黙ってじっと待て」
率直にいうと、経済的自由に興味を持ち始めた方が、初挑戦するには難しい本だと思います。
300ページ以上で分厚いし。
最初はこちらの記事で紹介する両学長の本や、イケメン税理士大河内薫先生の漫画本が、初心者向けのマネー本としてお勧めです。
初心者向けのマネー本を読んでから本書を手に取る方が理解がしやすいと思います。
正直私も読破に難儀しました。
寝る前の読書として、最速で寝落ちできるくらいに。
なので、私も猛プッシュはしません。
その内容が頭に入らなければ、勿体ないですし。
しかし、お金との付き合い方で心掛けておきたいことが書かれている良書です。
何度も読み直すことで、意味が理解できてくる感じです。
また、すでに経済的自由を目指していて、それに関する本を読んでいる方には、目新しい情報はないと思います。
それでも、手を変え品を変え、知識を更新し、自分が進む方向性を確認するため、本書を読むことは良いと思います。(私もそうでした。)

お金を貯めるのが目的になって、節約に疲れていませんか?
お金を貯めるのは、経済的自由を手に入れるための手段です。
経済的自由に近づく過程も楽しみたい!
記事では紹介していませんが、「貯金とは、収入からエゴを引いたもの」、「夜、安心して眠れることを優先してお金を管理せよ」、「誤りの余地を大切にせよ」といったお金と付き合う上で大事なことが本書には書かれています。
本書を読んだ皆さんが、経済的自由を手にすることを心から願っています。
コメント